写真の話 露出

三日坊主脱却!? 「写真の話4回目」

今日は露出の話ですよ。

「露出狂」なんてコトバがありますように「出して見せる」というような感じのコトが本来の意味ですが、写真の世界では、センサー(フィルム)に光を当てること、あるいは当たった光の量のコトであります。

センサーに当たる光が多く、明るすぎる写真になってしまうことを「露出オーバー」、逆に少なくて暗い写真になってしまうことを「露出アンダー」などといいます。

ちょうど良い程度の光を当てなければならないのですが、イマドキのカメラはほぼ100%自動になっていますね。これは、カメラの中に露出計、つまり光の量を計るモノが入っていて、絞りやシャッタースピード、デジカメではISO感度も自動的に変えて(露出計が計ったトコロのちょうど良い明るさ)に写すワケです。

光の量というと、捕らえづらいですが、水と同じように考えると分かりやすくなります。コップ一杯に水を入れる場合、蛇口を少し開けると時間がかかりますが、ドバッと捻ると短時間で一杯になりますね。蛇口を開ける=絞りで、一杯になる時間がシャッタースピードですね。元の水圧はその場所の明るさというふうに考えてください。ISO感度はコップの大きさですかね。

カメラはいろんなコトが自動になりましたが、ワタシはこの露出が最も撮る人が補正すべきモノだと思っています。

基本的にカメラの露出計は画面全体の明るいトコロや暗いトコロの平均を計算しているのですね。(スポット測光など、一部分の明るさだけを計る設定もあったりしますが)

また、困ったコトに、カメラの露出計には「白い」「黒い」は分からないのです。つまり、白いモノは明るいと判断し、黒いモノは暗いと判断するのです。

なので、例えば白いモノを撮ると白ではなく少しグレーになったりするのですね。

なので、白いモノを撮る時には露出をオーバーめに、そして黒いモノを撮る時にはアンダーめに補正というのが基本になるのです。

また、これが大切なのですが、自分の表現したいコトに合わせて、明るくしたり暗くしたりしてこそ、写真表現なのではなかろうかと、まあ、そう思うワケであります。

例えば、人物を逆光で撮るとき、一般的には人物が暗くならないようにオーバーに補正するのですが、逆にアンダーに補正するとシルエットになりますね。家族や友人を撮るなら人物が明るくないとダメですが、そうでなければ、人物をシルエットにすると背景の明るいトコロも暗くなって、空なんかがドラマチックになりますね。

フィルム時代のカメラマンは、状況に応じて、また自分の表現したい明るさを想像して補正していたのです。大変でしたね。

写真がデジタルになって、撮ってすぐにどんな明るさに写っているか確認できるようになりました。ミラーレスだと、液晶でどのくらいの明るさに写るかを確認しながら撮るコトもできるようになりました。

いやいや、楽ちんな時代になったものです。

ほとんどのカメラには露出補正ダイヤルが付いています。頻繁に使用するモノなので、概ね右手の親指で調整できる位置についています。

写真は、明るさを変えると全くイメージが変わる場面がよくあります。

予め想像するのは難しいという方も、露出を変えて撮影してみてください。先ずはカメラの自動で撮影し、その後、オーバーにしてもう1枚、そしてアンダーにしてもう1枚。

自分で補正を入れると、なんだか自分の作品ってな感じもしますね。いいですね。

また、イマドキのちょっと良いカメラには「オートブラケット」などという機能が付いています。これは、1回シャッターを切ると自動的に、標準、オーバー、アンダーの3枚を一気に撮影してくれるとても便利な機能です。予め補正しておいてプラスこの機能も可能です。

フィルム時代にはこの機能を使うと、36枚撮りでも12シーンしか撮れなかったのですが、今はデジタルなので気にしなくてOKですね。ぜひともお使いいただきたいと思います。

スマホで写真を撮るときにも補正は簡単にできます。概ねほとんどのスマホでは、画面タッチするとそこにピントが合いますね。このとき、実はタッチしたところの明るさをピンポイントで計っているのです。画面上の明るいトコロをタッチすると全体に暗い写真になり、暗いトコロをタッチすると全体が明るい写真になるのです。

今日の写真は先日大阪のホテルから撮影したモノですが、夕日が当たって光っているビルをタッチして撮影しています。明るいトコロをタッチしたので全体は暗くなって、手前の影のトコロは暗く潰れてしまっていますが、写真としてはいい感じになりました。

スマホで料理写真を撮るときは、明るめのほうが美味しそうに見えますよね。どうするか? そう、一番くらいトコロをタッチすれば全体に明るく美味しそうな写真になるのです。

もっとも、スマホでも露出補正ができたりするのもありますので、分かる方はそちらをお使いください。

ということで、4回目ですよ。なんだか続けられそうです。今のところ、内容は比較的初心者向けにしていますが、そのうち、とんでもなく難解なコトにも触れて行く予定です。

・・・次回は、光と色の話でもしましょうかね、かなり難解な・・・

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