気まぐれ写真の話 〜モノクロ写真のコト
外出自粛でご近所写ん歩。
google map で自宅を中心に半径1キロくらいの大きさにして見てみると、歩いたことがない道が結構あるのですね。新たな発見があったりしてなかなか楽しいのです。
写真を撮るのだぁ!と意識して歩くと、よりナニカが見つかりますよ。
今日はモノクロ写真の話をしましょう。
モノクロには「レトロ」というイメージがありますね。昔はカラー写真がなかったし、テレビも白黒だったし、モノクロ写真はレトロで古い感じがするようです。不思議なもので写真教室とかで聞いたところ、生まれたときからカラーテレビだった若い人(というか、かなりの歳の方でもそうなのですが)も、同じようにモノクロ写真にはレトロ感を感じるそうです。
しかし、人間にはもともと色が見えますね。ずっとカラーでモノを見る世界で生きてきたのです。
およそ150年前、写真が発明された時、人類は初めてモノクロの世界を見たのです。写真の詳細な再現にびっくりしたのと同時に、色のない世界を初めて目にしたのです。
それは、レトロではなく、新鮮なモノであったでしょう。
いま、モノクロ写真は「レトロ」という感覚を与えるものであることも事実ですが、多くの人がモノクロ写真に惹かれるのは、無意識かもしれませんが、色のない世界という「非現実」を感じているからでもあると思います。
芸術は「何だこれは!?」と思わせるモノだと思っていますが、「非現実」もモノクロ写真に魅力を与えているもののひとつのだと思うのです。
今日の写真は先日のアジサイ写真をモノクロで仕上げたもの。非現実感が増して、また色がないことで、形をより意識させることができたように思います。因みに少しセピア調仕上げです。
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